問題
以下の問題文を読んで、設問文1つ1つについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。
私たちは、情報を簡単に検索できるようになったことで、以前ほど多くの事柄を記憶しなくても生活できるようになった。電話番号や道順を覚えず、必要なときに端末で確認する人は多い。しかし、外部の道具に記憶を任せることが、ただちに人間の記憶力そのものを低下させるとは言い切れない。何を覚え、何を外部に保存するかを選ぶことで、別の思考に力を使える可能性もあるからだ。
一方で、情報がどこにあるかだけを覚え、内容をほとんど理解しないまま検索に頼る習慣が続けば、知識同士を結び付けて考えることが難しくなる場合もある。重要なのは、検索すること自体を避けるのではなく、調べた情報を自分の既存の知識と関連付けて理解することである。便利な道具は、使い方によって思考を助けることも、浅くすることもありうる。
つまり、記憶を端末に預けることと、考える力を失うことは同じではない。むしろ、どの情報を自分で保持し、どの情報を外部に置くかを判断する力が、これまで以上に求められているともいえる。
A:文脈の論理から明らかに正しい。または正しい内容を含んでいる。
B:文脈の論理から明らかに間違っている。または間違った内容を含んでいる。
C:問題文の内容だけからでは、設問文は論理的に導けない。
(1) 外部の道具に記憶を任せることと、考える力を失うことは同じことである。
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【解答】B
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解説
(1)
本文には、
「記憶を端末に預けることと、考える力を失うことは同じではない」
と明確に書かれています。
一方、設問では「同じことである」としています。本文と設問は明らかに反対の内容なので、Bです。
【注意点】
「本文からは判断できない」のではなく、本文が設問と反対の内容をはっきり述べている場合はBです。
この問題では、
- 本文:同じではない
- 設問:同じである
という明確な矛盾があります。
(2)
本文では、内容をほとんど理解しないまま検索に頼る習慣が続くと、
「知識同士を結び付けて考えることが難しくなる場合もある」
と述べています。
しかし、本文では、
- 検索機能を頻繁に利用する人
- 検索機能をほとんど利用しない人
の思考力を比較していません。
したがって、「頻繁に検索する人の方が思考力が低い」という設問は本文だけから論理的に導くことができず、Cです。
【注意点】
本文の「検索への頼り方によって問題が生じる場合がある」という内容を、
「検索頻度が高い人は能力が低い」
という人物間の比較に置き換えてはいけません。
本文にない比較関係を自分で補わないことが重要です。
(3)
本文には、
「重要なのは、検索すること自体を避けるのではなく、調べた情報を自分の既存の知識と関連付けて理解することである」
と明記されています。
設問の「すでに持っている知識と関連付けて理解すること」は、「既存の知識と関連付けて理解すること」の言い換えです。
したがって、Aです。
【注意点】
GAB形式では、本文と設問の表現が完全に一致していなくても、意味が同じならAになります。
表面上の語句ではなく、内容が論理的に一致しているかを確認しましょう。
(4)
本文には、
「何を覚え、何を外部に保存するかを選ぶことで、別の思考に力を使える可能性もある」
とあります。
本文が述べているのは、あくまで可能性があるということです。
一方、設問では、
「誰でも必ず」
別の思考に使える力を増やせると断定しています。
本文からそこまで強い結論は導けません。しかし、本文は「そのような効果が絶対に起こらない」とも述べていません。
したがって、Cです。
【注意点】
「可能性がある」と「必ず起こる」は異なります。
また、本文から導けないからといって、すぐにBにしてはいけません。本文と明確に矛盾しているのか、それとも単に判断材料が足りないのかを区別しましょう。
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