玉手箱・C-GAB言語【趣旨把握】問題 2

問題

次の文章を読み、筆者の訴えに最も近いものをA~Dの中から1つ選びなさい。

学校や職場で制服や服装の基準を設ける理由の一つは、外見に一定の統一感を持たせることである。服装をそろえることで、所属が分かりやすくなったり、毎日何を着るか考える負担が減ったりする場合もある。また、安全上の理由から、作業中に引っかかりにくい服や、衛生管理しやすい服装が求められる職場もある。このように、服装のルールには見た目以外の目的が含まれていることがある。

しかし、統一すればするほど望ましいとは限らない。季節や体格、身体的な事情によって、同じ服装がすべての人にとって快適とは限らないからだ。たとえば、気温が高い日にも同じ厚さの上着を着るよう求めれば、かえって体調管理が難しくなることがある。また、仕事の内容が異なる部署にまったく同じ服装を求めても、その必要性が低い場合もある。

一方で、個人の自由を最大限にすればよいという話でもない。顧客と接する仕事では、相手に安心感を与える清潔さや分かりやすさが求められる場合があり、安全や衛生に関わる場面では一定の制限が必要である。したがって、服装規定を考える際には、「そろっているかどうか」だけではなく、その規定が何のために存在するのかを確認することが重要になる。

ルールの目的が明確であれば、必要な部分は維持しながら、目的に影響しない部分には選択肢を持たせることもできる。たとえば、色や形を完全に統一しなくても、安全性や識別性が保てるなら、複数の型から選べるようにする方法もある。服装規定の良し悪しは、厳しいか自由かだけで判断するのではなく、目的を達成しながら、利用する人の違いにも対応できているかを見る必要がある。

さらに、服装規定は一度決めれば終わりというものでもない。働き方や気候、使用する設備が変われば、以前は合理的だった基準が現在には合わなくなることもある。たとえば、屋外での作業が減ったり、冷暖房設備が改善されたりすれば、必要とされる服装も変化する可能性がある。規定を見直すときには、単に「昔からそうしている」という理由だけで残すのではなく、現在も目的に役立っているかを確認する必要がある。

また、規定の理由を利用する人に説明することも重要である。安全のためなのか、衛生のためなのか、所属を分かりやすくするためなのかが分かれば、必要な部分と変更できる部分を区別しやすい。服装規定は統一そのものが目的ではなく、必要な機能を保ちながら、状況に合った形へ調整されるべき仕組みなのである。

選択肢

A. 制服を採用すると毎日の服選びにかかる負担を減らせるため、学校や職場では原則として服装を統一することが望ましい。

B. 服装規定は、厳しさや自由度だけで評価するのではなく、その目的を明確にし、必要な機能を保ちながら利用者や環境の変化に合わせて調整することが重要である。

C. 多様性を尊重する組織ほど社員の満足度も高くなるため、安全や衛生に影響しない服装については本人の自由に任せるべきである。

D. 制服や服装規定は、顧客が従業員を見分けやすくすることを主な目的として導入されている。

解答を見る

【解答】

B

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解説

本文ではまず、制服や服装規定には、

  • 所属を分かりやすくする
  • 毎日の服選びの負担を減らす
  • 安全を守る
  • 衛生を保つ

などの役割があると説明しています。

しかし、その後で、

  • 統一しすぎると利用者に負担が生じる
  • だからといって完全に自由にすればよいわけでもない
  • 規定の目的を確認する必要がある
  • 環境が変われば規定も見直す必要がある

と論じています。

つまり筆者は、「制服を厳しくするべき」「服装を自由にするべき」という二者択一で考えていません。

規定の目的を明確にし、その目的に必要な機能を残しながら、利用者や環境に合わせて調整することが重要だと述べています。

したがって、正解はBです。

Aが誤りの理由

「服選びの負担が減る」という利点は本文にあります。

しかし、それを理由に「原則として服装を統一すべき」とまでは述べていません。

本文では、統一しすぎることの問題も説明されています。

Cが誤りの理由

これは、一般的にはもっともらしく見える選択肢です。

しかし本文では、

多様性を尊重する組織ほど社員満足度が高い

という関係については述べていません。

また、服装を本人の自由に最大限任せるべきだとも書かれていません。

したがって、本文の趣旨ではありません。

Dが誤りの理由

顧客が従業員を見分けやすくすることは、本文中の目的の一つとして考えられます。

しかし、本文ではそれ以外にも、

  • 安全
  • 衛生
  • 統一感

など複数の目的が示されています。

「主な目的」と限定するDは、本文の内容を狭くしすぎています。

【注意点】

本文中に書かれているメリットを、そのまま文章全体の結論だと考えないようにしましょう。

趣旨把握では、

「筆者は最終的に何を基準に判断すべきだと言っているか」

を見ることが重要です。


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