玉手箱・C-GAB言語【趣旨把握】問題 5

問題

次の文章を読み、筆者の訴えに最も近いものをA~Dの中から1つ選びなさい。

寄付やボランティア活動では、参加する人の数や集まった金額が分かりやすい成果として注目されやすい。多くの人が参加すれば、短期間で大量の物資を集めたり、広い地域で活動したりできる場合がある。そのため、参加者や寄付額を増やすこと自体には大きな意味がある。

しかし、支援する側が多ければ、それだけで支援を受ける側の問題が解決するとは限らない。必要とされていない物が大量に届けば、保管や仕分けの負担が増えることもある。現地で不足しているものが水や医薬品なのに、別の物資ばかり集まれば、善意があっても必要な支援にはつながりにくい。また、短期間に多くの人が訪れることで、現地の受け入れ側が対応に追われる場合もある。

一方で、必要性を詳しく確認してからでなければ何もしてはいけないということでもない。災害直後のように時間が重要な場面では、まず迅速に行動することが必要な場合もある。ただし、その後も状況を確認し、支援内容を変えていく必要がある。最初に必要だった物が数週間後にも必要とは限らないからだ。

支援を考えるときに重要なのは、「どれだけ多く与えたか」だけで成果を判断しないことである。支援する側の達成感ではなく、受ける側が実際に何を必要としているのかを確かめ、時期や状況に応じて方法を調整することが求められる。寄付額や参加人数は活動を支える重要な資源だが、それらは目的ではなく手段である。支援の価値は、集めた量の大きさだけでなく、必要なところへ必要な形で届き、相手の負担を減らせたかどうかまで見て判断するべきなのである。

さらに、支援では現地の人が自分たちで続けられるかという視点も必要になる。外部からの支援がある間だけ成り立つ仕組みでは、支援が終わった後に元の問題が残ることがある。そこで、物資を渡すだけでなく、現地で調達できる方法を考えたり、必要な技術や情報を共有したりする支援が適する場合もある。

また、支援する側が善意から行った活動でも、相手が本当に望んでいるとは限らない。だからこそ、支援内容を決める前後に相手の声を確認し、必要なら計画を変更する姿勢が重要になる。支援の成功は、活動した側が「良いことをした」と感じたかではなく、相手にとって役立つ結果につながったかで評価する必要がある。

選択肢

A. 災害支援では必要な物資が短期間で変化するため、支援団体は現地から正式な要請を受けるまで物資を送らない方がよい。

B. 寄付やボランティアでは、多くの人から善意を集めることが活動の継続につながるため、まず参加人数や寄付額を増やすことを優先するべきである。

C. 支援では投入した人数や金額の大きさだけを成果と考えず、受ける側の必要や状況を確認しながら内容を調整し、実際に相手の負担軽減や継続的な改善につながったかで価値を判断することが重要である。

D. 現地の人が自立できる支援ほど長期的な効果が高いため、物資を直接提供する支援より、技術や知識を提供する支援を優先するべきである。

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【解答】

C

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解説

本文ではまず、寄付額や参加人数を増やすことには意味があると認めています。

しかし、その後で、

  • 必要のない物資は相手の負担になる
  • 支援する人が多すぎても受け入れ側の負担になることがある
  • 必要なものは時間とともに変化する
  • 支援内容は相手の声に応じて変える必要がある
  • 支援終了後に続けられるかも考える必要がある

と説明しています。

つまり筆者が一番言いたいのは、

「どれだけ多く与えたか」ではなく、「相手にとって実際に役立ったか」で支援の価値を見るべきだ

ということです。

したがって、正解はCです。

Aが誤りの理由

本文には、

必要性を詳しく確認してからでなければ何もしてはいけないということでもない

と書かれています。

災害直後には、まず迅速に行動する必要がある場合もあります。

したがって、正式な要請が来るまで物資を送らない方がよいというAは本文と合いません。

Bが誤りの理由

参加人数や寄付額を増やすことには意味があると本文にあります。

しかし筆者は、

それらは目的ではなく手段である

と述べています。

したがって、人数や金額そのものを優先するBは趣旨ではありません。

Dが誤りの理由

これは、かなり正しそうに見える選択肢です。

本文には、

  • 現地で調達できる方法を考える
  • 技術や情報を共有する

という支援が適する場合もあると書かれています。

しかし、

物資支援より技術・知識支援を優先するべき

とは述べていません。

災害直後などでは物資の提供が必要な場合もあります。

したがってDは、本文の一部分を一般化しすぎた誤答です。

【注意点】

自分が知っている「良い支援のあり方」で答えるのではなく、本文中の筆者の基準で判断しましょう。

この問題では、

支援した量 → 目的ではない
相手に実際に役立ったか → 評価基準

という対比をつかむことが重要です。


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