日本政策金融公庫は勝ち組？採用大学と就職難易度や選考フローなど就活情報を解説

この記事では新卒向けに株式会社日本政策金融公庫（JFC）の採用大学ランキングや就職難易度、新卒採用2025／2026の選考フローのES通過率やWEBテストボーダー、面接対策など新卒採用の内定を取るための情報や、就活対策を解説していきたいと思います。

日本政策金融公庫に就職できるとエリートで勝ち組だと言われたりしますが、実際のところ日本政策金融公庫に就職している学生たちはどのような大学出身で、就職難易度はどの程度なのでしょうか。

また、日本政策金融公庫を含む大手金融業界や、隠れ優良企業などの選考がカットされる特別ルートのオファーを直接受け取る事も可能です。

また、日本政策金融公庫の選考フローの鬼門はSPIです。去年はこのSPIで落ちてしまった学生が多かったので、必ず対策を行ってください。

日本政策金融公庫で出題されるSPIの頻出問題集はこちらから無料ダウンロードして利用する事もできるので、是非活用してください。

⇒日本政策金融公庫で勝つ！無料で手に入るSPIの問題集

そして中途で日本政策金融公庫への就職を考えている場合は、自分が日本政策金融公庫に向いているのか、自分の市場価値を診断する事ができる「ミイダス」を利用する事をおすすめします。

日本政策金融公庫の選考フローと共に紹介していきます。

※日本政策金融公庫のインターンシップに関する事はこちらの記事で紹介しているので参考にしてください。⇒日本政策金融公庫のインターン攻略と優遇や早期選考の条件！就職は難しいのかなど解説

日本政策金融公庫の採用大学ランキング

それでは先ずは日本政策金融公庫はどのような大学から採用を出しているのか、採用大学から一覧で紹介します。

日本政策金融公庫の採用大学一覧はこのようになっております。これをランキングにすると、以下のようになります。

採用人数	採用大学名
３３名	同志社大学
３０名	早稲田大学
２６名	関西学院大学
２２名	慶應義塾大学
１７名	立命館大学、明治大学
１６名	中央大学
１３名	法政大学
１０名	一橋大学
６名	九州大学、北海道大学、立命館大学

このようなランキングになりました。他の大手企業ですと圧倒的に早慶が強いのですが、日本政策金融公庫では同志社大学が1位という結果になりました。関西学院大学からの採用が多いのも特徴的ですね。

採用実績を男女別に細かく見ると以下のようになります。

採用実績校	全国の国公私立大学、大学院
採用学部学科	全学部全学科
採用予定人数	200〜300名
採用実績人数	総合職 平成31年 ： 161名(男性114名、女性47名) 令和 2年 ： 169名(男性112名、女性57名) 令和 3年 ： 182名(男性116名、女性66名) 令和 4年 ： 199名(男性131名、女性68名) 令和 5年 ： 174名(男性114名、女性60名)	地域総合職 平成31年 ： 43名(男性0名、女性43名) 令和 2年 ： 28名(男性0名、女性28名) 令和 3年 ： 26名(男性0名、女性26名) 令和 4年 ： 24名(男性1名、女性23名) 令和 5年 ： 20名(男性0名、女性20名)

では、採用大学が分かったところで、お次は就職難易度がどの程度のものなのか、紹介していきます。

日本政策金融公庫は勝ち組？就職難易度

日本政策金融公庫に就職できる学生はエリートで勝ち組なのか、先ずは就職難易度を見てみましょう。

先ずは東洋経済オンラインが発表している「入社が難しい有名企業ランキング」を見てみると、なんと日本政策金融公庫は149位でした。

前年、前々年の順位を見ても就職難易度は多少上下している印象です。しかしこの順位なら本当に就職が難しい企業に比べればそこまででもないので、就職難易度は“やや高い”と言えるでしょう。

この高い水準の就職難易度をクリアして日本政策金融公庫に就職出来ればエリートと言っても過言ではないと思います。勝ち組になれるかどうかは、平均年収のバランスと業務量のバランス次第と言えます。

それでは続いて、日本政策金融公庫の選考を突破する対策について解説していきます。

日本政策金融公庫の選考フロー│ES通過率や面接対策

それではここからは日本政策金融公庫の選考フローについて紹介していきます。先ずはESの通過率や、WEBテスト・面接対策について解説していきます。

日本政策金融公庫のES通過率は一般的な人気企業の通過率よりもかなり高めで、80％前後です。もともとESや適性検査という書類選考は、集まり過ぎた就活生のエントリーをバッサリと切るためのものでもあるので、ESの作りや適性検査の結果が甘いとバッサリ切られるのですが、日本政策金融公庫はESや適性検査でそこまでの足切りをしない傾向にあります。

日本政策金融公庫の選考フロー│ES対策

日本政策金融公庫のES（エントリーシート）では以下のような設問が出されます。

• 志望動機
• 仕事を通じてチャレンジしたいこと、実現したいこと
• ガクチカ、またそこから得たもの

日本政策金融公庫の設問は結構シンプルです。この設問で通過率が高めなので、油断してしまいそうですが、油断せずに志望動機や仕事を通じてチャレンジしたいことなどは、企業研究をしっかりと行って答えられるようにしましょう。

続くガクチカに繋げられると、信憑性が増すので、ガクチカで得たものと無理のない範囲で繋がられるようにしましょう。

日本政策金融公庫の選考フロー│SPIボーダー

日本政策金融公庫のSPIボーダーはかなり高めに設定されています。これは油断していると通る事はほぼないので、対策はしっかりと行いましょう。

日本政策金融公庫のWEBテスト、SPIボーダーについてはこちらの記事を参考にしてください。⇒日本政策金融公庫のWEBテスト！SPIボーダーと攻略法について解説

日本政策金融公庫の選考フロー│面接対策

日本政策金融公庫の面接は三回行われます。一次面接での設問内容は以下の通りです。

• 志望動機
• なぜ金融業界か
• なぜ政府系金融機関なのか
• 同業他社との違い
• あなたの強み
• その強みを融資業務にどう活かせか

ここはESと同じように企業研究と自己分析を徹底的に行う必要があります。もちろん日本政策金融公庫だけでなく、金融業界の他の企業の事も熟知していないと、うまく差別化が出来ないので、金融業界の事、それぞれの企業について専用ノートを作る気持ちで研究を行いましょう。

二次面接

二次面接での設問は以下の通りです。

• 日本政策金融公庫について知ったきっかけ
• 今までの人生で最も困難であった決断について
• 民間金融機関との違いについて
• ゼミの取り組みについて
• 政府系金融機関で働く魅力とは
• 入社後にやりたい仕事は
• 最近の気になるニュース
• 逆質問

二次面接は設問の表面的な内容は違えど、聞かれている本質は一次面接と似ているので、一次面接との食い違いが出ないように、一次面接でどのような受け答えをしたのかもしっかりと記憶して二次面接に臨みましょう。

ここで食い違いが出てしまうと終わってしまうので細心の注意を払いましょう。

最終面接

• 自己紹介(小学生〜大学生までの振り返り)
• 志望動機
• 学生時代に頑張ったこと
• 選考状況
• 人と関わっているときにストレスを感じること
• 誰かと対立した経験
• 入庫後にやりたいこととその深堀り
• 就活軸
• 今の大学を選んだ理由
• 最近の気になるニュースと深堀り

最終面接ではこのように、自分自身の深掘りが行われます。しかもこの面接に割かれる時間は長く、60分から90分行われる事もあるので、苦行と感じる学生も少なくありません。

これまでは日本政策金融公庫の事や金融業界の事を深掘りしてきましたが、ここでは自分自身の事を深掘りされるので、これまでのESや面接で答えてきた事と食い違いが出ないようにしっかりと行いましょう。

そのためにも「OfferBox」でしっかりと自己分析をしておきましょう。自己分析を怠ると、この長時間の最終面接はかなりしんどいです。

日本政策金融公庫の内定を取るために！有利になる資格や書籍を紹介

それではここからは日本政策金融公庫の内定を取るために持っておくと有利になる資格や、読んでおくと良い書籍を紹介していきます。

就活を行うための一般的な企業研究だけでは日本政策金融公庫のような大手企業では足りないので、外堀を埋めるように資格や書籍など、自分の可能性を高めるためにも参考にして頂けたらと思います。

日本政策金融公庫の就職に持っておくと有利に働く書籍

• 日本政策金融公庫の公式出版物（ガイドブック・事例集）（冊子・PDF）

日本政策金融公庫の公式出版物には、事業再生支援に関するマニュアル（『金融機関が行う事業継続力強化支援マニュアル』、『経営改善支援マニュアル』など）、小規模事業者向けのハンドブック（『マル経ハンドブック』）、経営改善計画書の策定方法を示す資料などがあります。

これらは日本政策金融公庫のウェブサイトで確認でき、事業者の成長や経営改善を支援するための様々な情報を掲載しております。

日本政策金融公庫は、自ら経営者向けに「業務ノウハウ」「デジタル化ガイド」「経営工夫事例集（ミチしるべ）」等を公開しており、支援方法・現場の事例、実際に相談に来る経営課題の“リアル”を知ることができ、志望理由・業務理解を具体化しております。

選考での活用方法としては、ESで「公庫の◯◯ガイド（具体名）を読んで、××業種の△△が実務上の課題だと理解した」と記載出来ると思います。

面接で事例集の1つを挙げ、「この支援方法なら自分はこう改善提案する（例：販路拡大の具体施策）」と論じると現場志向が伝わると思います。

• 中小企業・個人事業者の創業・事業資金調達! 日本政策金融公庫の融資活用ガイド 著者：さむらい行政書士法人

日本政策金融公庫の融資活用ガイドは、中小企業・個人事業者が創業や事業継続のために必要な資金を調達するための公的支援制度で、主な概要は担保・保証人が原則不要な融資制度があり、比較的柔軟な条件で利用できること、対象となる「新規開業・スタートアップ支援資金」では、新たに事業を始める方や事業開始後7年以内の方を対象に融資が受けられることです。

融資を受けるには、自己資金の準備や、将来性が証明できる事業計画の策定が審査の鍵となる内容が解説された書籍となります。

融資制度の仕組み、必要書類、創業融資のポイント、審査で見られる観点などが実務的にまとまっているため、融資の流れ（相談→計画→審査→実行）を具体的に把握でき、審査側の観点（何を重視するか）を知ることで「現場目線」の理解が深まると思います。

選考での活用として面接で「創業者向けの審査で重要なポイントは◯◯で、私はゼミの案件で△△の採算性を試算した経験がある」と話すと、審査理解と実務体験として具体的にアピール出来るかと思います。

• 起業の科学 スタートアップサイエンス　著者：田所 雅之

「アイデアの検証サイクル」を回し、仮説と検証を繰り返しながら事業を創ることで、具体的には、アイデア出し、顧客と課題の明確化、ペルソナ作成、カスタマージャーニーマップ作成、プロトタイプ作成、顧客インタビュー、知見の統合というステップを繰り返す方法を解説した書籍です。

創業支援や新事業支援では、事業仮説を立て、それを検証する力が必要で、リーンの考え方や顧客仮説の検証手順（実務的な仮説検証）が学べれば、創業者への助言力や計画書の妥当性評価に直結するため重要です。

活用方法としてゼミ・起業コンテスト・インターンで作った事業計画（数値試算や検証案）を持ち出し、「公庫の支援のどの局面で自分のスキルが活きるか」を説明（審査でのリスク指摘、収支改善案提示など）でき、アピールできるかと思います。

日本政策金融公庫の就活に持っておくと有利に働く資格

【日商簿記検定（2級以上）】

商業簿記と工業簿記の両方を学び、財務諸表の作成・分析、経営管理の基礎知識を習得していることを証明する資格です。

特に工業簿記（原価計算を含む）の知識は製造業で役立ち、企業への就職・転職に有利になり、経理・財務部門はもちろん、幅広い職種で評価され、企業から即戦力として期待されます。

就職活動において有利に働くことが多く、特に経理職を目指す場合は3年生までに取得するのがおすすめです。合格率が約20%と難易度は高いですが、エントリーできる会社の幅が広がり、自身の本気度をアピールできると思います。

そのため、就活が本格化すると忙しくなるため、早めの準備が重要です。

日本政策金融公庫では、企業の決算書を読み、収支・資金繰りを理解するのは必要なスキルです。そこで融資審査では数字に基づく採算や返済能力の評価が必要なため、簿記の知識は即戦力になります。

活用法としてはESで「簿記2級を取得しているため、簡単な損益分岐点やキャッシュフローの試算ができる」と書き、面接で具体的な数値読みの例（ゼミでの試算）を示すとアピールになると思います。

【中小企業診断士（受験・学習経験でも有利）】

中小企業の経営診断や助言を行い、活性化を支援する国家資格です。

試験は1次試験（筆記）と2次試験（筆記・口述）に分かれており、幅広い経営知識と実践的な診断能力が問われ、資格取得後は、コンサルタントとしての独立や、社内でのキャリアアップを目指す人に適しております。

在学中の合格は就職活動で希少なアドバンテージとなり、企業や独立・開業、人脈形成など将来のキャリアにも大きく貢献します。

学歴や年齢、実務経験の制限がないため、学生でも挑戦しやすく、特に経済系学部の学生は大学の勉強との相乗効果も期待できます。

就活においては、中小企業診断士の学習は経営戦略・財務・マーケティング・組織等を学ぶため、経営支援全般の知識体系が身につきます（合格は難しいが学習過程での知見は評価される）。

選考では、学習中であれば「診断士の視点で△△の助言ができる」と語れ、合格者は支援力の証明になり差別化が図れると思います。

【ファイナンシャル・プランナー（FP2級等）】

個人の夢や目標を実現するために、お金に関する専門的な知識をもとに、ライフプランニング、資金計画、資産設計などのアドバイスを行う専門家です。

具体的には、家計、保険、税金、不動産、年金など幅広い分野の相談に応じ、顧客の現状を分析した上で、最適なファイナンシャル・プラン（総合的な資産設計）を提案し、その実行をサポートします。

受検資格は「FP3級に合格する」「AFP認定研修を修了する」「FP業務の実務経験が2年以上ある」のいずれかを満たす必要があり、学生でもAFP認定研修を修了することで受検資格を得られます。

就活においては、資金計画・資金繰りの基礎知識が身につき、特に国民生活事業（小口融資、個人事業主支援）での相談対応の知識として役立ちます。

選考では、個人事業主の支援シナリオを示す際に、「FPの観点でキャッシュフロー改善案を提示できる」としてアピールすることで説得力を出せると思います。

【統計検定】

統計に関する知識や活用力を評価する全国統一の資格試験です。

データに基づいた客観的な判断力や科学的な問題解決能力を測るもので、初学者から専門家まで対応する10種類以上のレベルがあり、一般財団法人統計質保証推進協会が実施し、データサイエンス分野など、幅広い業界で活用できる資格です。

就活では、事業の実績分析や市場調査、事業計画の検証ではデータを見る力が必須になっており、デジタル化支援やIT導入支援の場面も増えているため、重宝される資格です。

選考での活用法としてゼミや課外活動でデータ分析をして成果を出した例（売上予測の精度向上など）を示すなど、具体的なデータとして語ることで活用イメージが伝わり、アピールになると思います。

日本政策金融公庫は勝ち組？採用大学や就職難易度選考フローまとめ

日本政策金融公庫に就職できたら勝ち組なのか、採用大学や就職難易度、選考フロー対策は参考になりましたでしょうか。

日本政策金融公庫の選考ポイントとなるのは、やはりボーダーが高いSPIと最終面接です。なのでここをしっかりと抑えていきましょう。とくに必要なのは金融業界全体の研究なので怠らないようにしましょう。

それでは志望する企業の内定が取れるように頑張っていきましょう！

日本政策金融公庫の企業情報

名称	株式会社日本政策金融公庫（略称：「日本公庫」）
設立年月日	平成20年10月1日
根拠法	株式会社日本政策金融公庫法
本店	東京都千代田区大手町1-9-4　大手町フィナンシャルシティ　ノースタワー
資本金等	資本金11兆6,961億円 資本準備金5兆3,090億円（令和5年3月31日時点）
支店等	国内152支店海外駐在員事務所3カ所（上海、バンコク、ホーチミン）
職員数	7,436人（令和5年度予算定員）
総融資残高	総融資残高　28兆970億円 国民生活事業　12兆1,563億円 農林水産事業　3兆6,708億円 中小企業事業(融資業務)　8兆3,657億円 危機対応円滑化業務　3兆8,088億円 特定事業等促進円滑化業務　952億円 中小企業事業(信用保険業務)　40兆6,713億円　（令和5年3月31日時点）